「うるさい」「汚い」はもう古い!【クリーンディーゼル】が選ばれる3つの理由

突然ですが…
昔、ディーゼル車と聞くと、どんなイメージがありましたか?
「ガラガラうるさい」「マフラーから黒い煙が出る」「なんだか環境に悪そう…」。
そう思っていたなら、それはもう過去の話です!
2000年代初頭、日本やヨーロッパで排出ガスに関する厳しい規制が導入されて以来、自動車メーカーはディーゼルエンジンをゼロから見直しました。
その結果、生まれたのが【クリーンディーゼル】です。
これは、従来のディーゼルエンジンとはまったくの別物。
最新の技術で「環境に優しい」「静かで快適」「しかもパワフル」という、夢のような進化を遂げたエンジンなのです。
この記事では、クルマ選びで「燃費」と「走り」を両立させたいと考えているあなたに向けて、「クリーンディーゼルとは具体的に何がすごいのか」「なぜ今、クリーンディーゼルが選ばれているのか」をわかりやすく解説します。
クルマに詳しくなくても大丈夫。
ディーゼル車の昔のイメージは、今日でスッキリ塗り替えましょう!
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1. 【クリーンディーゼルとは?】昔のエンジンとの決定的な違い
「クリーン」と名乗るからには、それなりの理由があります。
昔のディーゼル車が排出していた「黒煙」や「環境に悪い物質」は、最新の技術で大幅に削減されました。
これが、クリーンディーゼルの最大のポイントです。
1-1. 毒素をキレイにする二大技術:浄化システム
クリーンディーゼル車には、排気ガスを徹底的にキレイにするための高度な装置が搭載されています。
特に重要なのが、次の二つの技術です。
① DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)
「黒い煙」の正体をキャッチ!
黒い煙の主な原因は、PM(粒子状物質)と呼ばれる、ススのような非常に細かい粒です。
DPFは、このPMをキャッチするためのフィルター。
例えるなら、クルマの排気ガスのための高性能な空気清浄機です。
フィルターに溜まったススは、ある程度溜まると高温で燃やして灰にしてしまう(この作業を「再生」と呼びます)ため、環境に排出されるPMは驚くほど少なくなっています。
② 尿素SCRシステム(AdBlue:アドブルー)
「有害なガス」を無害な水と窒素に変える魔法!
ディーゼルエンジンは、その構造上、どうしてもNOx(窒素酸化物)という有害なガスが発生しやすいという弱点がありました。
このNOxを減らすために活躍するのが「尿素SCRシステム」です。
これは、「AdBlue(アドブルー)」という液体(無色透明の尿素水)を排気ガスに噴射する仕組み。
噴射されたAdBlueは、排気ガスの中で化学反応を起こし、有害なNOxを無害な「水」と「窒素」に分解してしまいます。
これらの技術のおかげで、今のクリーンディーゼル車は、ガソリン車と比べても遜色ない、あるいは車種によってはそれ以上の厳しい環境基準をクリアしているのです。
1-2. うるささ、振動も大幅カット!静かなエンジン
昔のディーゼル車がうるさかったのは、燃料を爆発させる時の燃焼音が大きかったからです。
最新のクリーンディーゼルエンジンでは、燃料噴射のタイミングや量をものすごく細かくコントロールする技術が導入されています。
例えるなら、一回でドカン!と爆発させるのではなく、数回に分けて「チョン、チョン、チョン…ドカン」と少しずつ燃焼させるイメージです。
これにより、エンジン音や振動が抑えられ、車内は非常に静かで快適になりました。
「あのガラガラ音が苦手だった」という人も、今のクリーンディーゼルに一度乗ってみると、その静かさに驚くはずです。
2. 【クリーンディーゼル 魅力】選ばれている3つの実用的な理由
環境性能や静粛性が向上しただけでなく、クリーンディーゼル車には、日々のカーライフに直結する大きなメリットがあります。
ここからは、多くのドライバーにクリーンディーゼルが選ばれる理由を、実用的な視点からご紹介します。
2-1. 【経済性】お財布に優しい!燃費と燃料代のWメリット
クリーンディーゼルの最大の魅力の一つは、圧倒的な経済性です。
これは、次の二つの理由から生まれています。
① そもそも燃費が良い
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて熱効率が高く、少ない燃料でより遠くまで走ることができます。
つまり、ガソリン車よりも燃費が良いのです。
② 燃料が安い!
ご存知の通り、ディーゼル車の燃料は「軽油(けいゆ)」です。
軽油はガソリンと比べて、税金や原油コストの差で店頭価格が安いことが多いです。
「燃費が良い」上に「燃料代も安い」というダブルのメリットがあるため、特に通勤や旅行などで長距離を運転する機会が多い方ほど、トータルで大きな燃料費の節約につながります。
2-2. 【走行性能】坂道や高速道路で頼れる「トルクの強さ」
「ディーゼル車は遅いんでしょ?」というイメージも、もう過去のものです。
クリーンディーゼルエンジンは、その特性上、「トルク」が非常に強いという特徴があります。
「トルク」とは、タイヤを回すための力、いわば「瞬発力」や「踏ん張り力」のことです。
このトルクが強いと、具体的にこんなメリットがあります。
- 坂道発進が楽々
荷物や人をたくさん乗せていても、グイグイと力強く登ってくれます。
- 高速道路の合流がスムーズ
アクセルを少し踏み込むだけで、力強い加速が得られます。
- 重いクルマが得意
SUVやミニバンなど、車体が大きなクルマでも軽々と走らせることができます。
この力強さは、特に普段使いで「家族や荷物をたくさん乗せる」「週末はアウトドアで山道も走る」といったアクティブな方にとって、大きな魅力となります。
2-3. 【環境性能】エコカー減税の対象に!
前述したように、クリーンディーゼルは排気ガスが非常にクリーンです。
そのため、国が定める厳しい基準をクリアした「次世代自動車」として認定されています。
その結果、「エコカー減税」の対象となる車種が多く、自動車重量税や自動車取得税が免税・減税されるという税制上のメリットも受けられます。
クリーンディーゼルは、環境に優しいだけでなく、お財布にも優しい選択肢だと言えるでしょう。
3. 【クリーンディーゼル車の課題】知っておきたい注意点
クリーンディーゼルは多くの魅力を持っていますが、すべての人にとって完璧なクルマではありません。
購入を検討する際には、知っておきたいいくつかの注意点があります。
3-1. 定期的な「AdBlue(アドブルー)」の補充が必要
先ほど紹介した尿素SCRシステムを搭載している車種の場合、排気ガスをきれいにするための液体「AdBlue(アドブルー)」を定期的に補充する必要があります。
- 補充の目安
走行距離数千km〜1万kmごと(車種や乗り方により異なります)。
- 補充方法
ガソリンスタンドやカー用品店などで購入し、自分で補充するか、ディーラーなどに依頼します。
これはガソリン車にはない手間ですが、補充自体は難しくなく、メーターパネルで残量が確認できるので、突然切れる心配はありません。
3-2. 車両本体価格がやや高めになることも
高性能な排ガス浄化装置や、精密な制御技術を搭載している分、クリーンディーゼル車の本体価格は、同じ車種のガソリン車と比較して数万円〜数十万円程度高めに設定されていることがあります。
ただし、前述した「エコカー減税」のメリットや、日々の「燃料費の安さ」を考慮すると、長期間乗ることで車両価格差を埋めることができる場合がほとんどです。
3-3. 短い距離の運転ばかりだと不向きな場合も
クリーンディーゼルに搭載されているDPF(ススを燃やすフィルター)は、エンジンがしっかりと温まり、ある程度の時間走行することで正常に「再生」が行われます。
そのため、「近所のスーパーへの買い物など、短い距離の運転ばかりで、エンジンが温まる前にストップしてしまう」という乗り方ばかりだと、ススの再生が滞り、DPFの警告灯が点灯したり、メンテナンスが必要になったりする可能性が出てきます。
クリーンディーゼルは、その経済性からも、長距離の通勤や週末の遠出など、ある程度の距離を定期的に走る方に最も適していると言えます。
まとめ:あなたのカーライフに【クリーンディーゼル】は必要?
クリーンディーゼルは、技術の進化により、昔のネガティブなイメージを完全に払拭しました。
【クリーンディーゼルが特にオススメな人】
- 燃費の良さと力強い走りの両方を諦めたくない人
- SUVやミニバンなど、大きなクルマに乗りたい人
- 長距離運転をする機会が多い人(燃料代の節約効果大!)
昔の常識にとらわれず、ぜひ一度、最新のクリーンディーゼル車を試乗して体感してみてください。
きっと、その静かさと力強さ、そして環境と経済性の両立という魅力に、驚かされるはずです。
もし、あなたが次期愛車で「トルクフルな走りと低燃費」を求めているなら、クリーンディーゼルは間違いなく、最有力候補の一つとなるでしょう。
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