「車検証閲覧アプリ」が起動しない!原因と対処法を徹底解説(クルマ初心者さんも安心)
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「車検証閲覧アプリ、入れてみたけど動かない!」「エラーコードが出て全然先に進めない…」
2023年1月(軽自動車は2024年1月)から、私たちの車検証は「電子車検証」に変わりました。
従来の大きな紙ではなく、ICチップ(タグ)が埋め込まれた、少しコンパクトなカードサイズになったのです。
この電子車検証の中身(車検の満了日や所有者情報など)を確認するために必要不可欠なのが、国土交通省提供の「車検証閲覧アプリ」です。
便利なはずのこのアプリですが、「いざ使おう!」と思った時に起動しなかったり、車検証を読み取れなかったりといったトラブルに遭遇する方が増えています。
この記事では、クルマにあまり詳しくない方や、スマートフォンの操作に不安がある女性でも安心して読み進められるよう、アプリが動かないすべての原因と、誰でもできる具体的な対処法を、一つひとつ分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたのアプリのトラブルはきっと解決します!
クリックで飛ばせる目次
1. まずは知っておきたい!「電子車検証」と「閲覧アプリ」の基本
トラブル解決の前に、アプリが何をしているのか、簡単に確認しておきましょう。
① 電子車検証って何?
従来の紙の車検証(A4サイズ)から、A6サイズ相当(文庫本より少し大きいくらい)の厚紙に、小さなICタグを貼り付けたものに変わりました。
項目 | 旧・紙の車検証 | 新・電子車検証 |
サイズ | A4サイズ | A6サイズ相当(コンパクトに) |
記載情報 | 全情報が印字 | 基礎情報のみ印字 |
詳細情報 | 紙にない情報はすべてICタグに格納 |
つまり、すべての情報を見るためには、アプリを使ってICタグを読み取る作業が必要になった、ということです。
② 車検証閲覧アプリの役割は?
ICタグに格納された情報を、私たちのスマートフォン(スマホ)やパソコン(PC)で読み取り、画面に表示するための「翻訳機」のようなアプリです。
アプリを使えば、以下のような便利な情報が確認できます。
- 車検の有効期間の満了日(一番気になる情報!)
- 所有者や使用者の詳しい住所、氏名
- その車にリコール情報がないか
2. アプリが「起動しない・インストールできない」時のチェックリスト(PC・スマホ共通)
アプリを使うスタートラインに立てない時、つまり「アプリをタップしても画面が変わらない」「インストール画面にたどり着けない」といった時の原因と解決策です。
チェック1:動作環境を満たしていますか?
アプリには「この機種でしか動きませんよ」という決まり(動作環境)があります。
あなたのPCやスマホが古すぎたり、OS(オペレーティングシステム:iPhoneならiOS、AndroidスマホならAndroid OS)が古すぎたりすると、アプリは起動できません。
端末 | 確認すること |
PC | Windowsのバージョン、またはMacのOSバージョン |
スマホ/タブレット | iOSまたはAndroidのバージョン |
【対処法】
国土交通省の電子車検証特設サイトにある「閲覧アプリ概要」などで、最新の動作環境を確認し、OSをアップデートしてみましょう。
チェック2:アプリの「変な起動の仕方」をしていませんか?(PC版のみ)
PC版のアプリをインストールした後、「開く」ボタンを押してすぐに起動しようとすると、アプリが固まったり、「フォント」設定画面が表示されてしまったりする不具合が過去に発生しています。
【対処法】
インストールが完了したら、「Microsoft Store」の画面を閉じて、Windowsのスタートメニュー(画面左下のアイコン)からアプリを探して起動し直してください。
チェック3:通信環境は安定していますか?
初回起動時や、アプリを最新版にアップデートする際には、インターネットへの接続が必要です。
Wi-Fiが不安定だったり、圏外だったりすると起動できないことがあります。
【対処法】
Wi-Fiの接続を確認したり、モバイルデータ通信(4G/5G)がONになっているか確認したりして、安定した場所でもう一度アプリを立ち上げてみてください。
3. アプリは動くけど「車検証を読み取れない」時のチェックリスト
これが最も多く発生するトラブルです。
「読取開始」を押したのに、エラーコードが出て読み取りが失敗してしまうのは、主に「ICタグの接触不良」が原因です。
読み取り方法によって対処法が異なるため、使っている端末に合わせて確認しましょう。
スマホ・タブレットで読み取る場合(NFC機能を使う)
スマホやタブレットの「NFC機能(Suicaやクレジットカードのタッチ決済などに使われる機能)」を使って読み取ります。
チェック4:スマホの「NFC機能」はONになっていますか?
NFC機能がオフになっていると、どんなに正確にかざしても車検証の情報を読み取れません。
【対処法】
Androidスマホの場合は、設定メニューから「NFC」や「非接触型決済」といった項目を探してONにしてください。
また、機種によっては充電中はNFC機能が使えないものがあります。
その場合は充電ケーブルを抜いてから試しましょう。
チェック5:車検証の「かざし方」が間違っていませんか?
ICタグは車検証の裏面に貼り付けられています。
このICタグと、スマホの「読み取り位置」をピッタリ合わせる必要があります。
端末 | 読み取り位置の目安 | かざし方のコツ |
Android | 背面の中央付近や、カメラ付近の「NFCマーク」 | ICタグにピッタリ密着させ、動かさず数秒待つ |
iPhone/iPad | 上部(カメラ付近) | ICタグにピッタリ密着させ、動かさず数秒待つ |
【対処法】
スマホのケース(特に厚手のものや金属製のもの)は、読み取りを妨げる原因になります。
必ずケースを外し、車検証のICタグ部分に端末を「置く」ようなイメージで密着させて、「動かさずに」待ってみてください。
チェック6:セキュリティコードは正しいですか?
車検証の読み取りを開始する前に、必ず4桁の「セキュリティコード」を入力する必要があります。
このコードは電子車検証の表面に小さく印字されています。
【対処法】
入力したコードが正しいか、もう一度確認しましょう。
また、まれにコード入力のタイミングが早すぎるとエラーになる機種があるようです。
ICタグをかざす直前にもう一度アプリの手順を確認しましょう。
パソコンで読み取る場合(ICカードリーダーを使う)
PCで読み取る場合は、別売りの「ICカードリーダー」が必要です。
チェック7:ICカードリーダーは正しくPCに接続されていますか?
ICカードリーダーがPCのUSBポートにしっかり挿し込まれていないと、PCがリーダーを認識できません。
【対処法】
コードを一度抜き、奥までしっかりと挿し直してください。
チェック8:リーダーの「ドライバー」が入っていますか?
ICカードリーダーを使うためには、そのリーダーを動かすための「ドライバーソフト」をPCにインストールする必要があります。
【対処法】
リーダーのパッケージや説明書に書かれたメーカーのサイトへ行き、専用のドライバーをダウンロードしてインストールし直しましょう。
チェック9:「Smart Cardサービス」は動いていますか?(Windows PCのみ)
Windows PCでICカードリーダーを使う場合、「Smart Card」というサービスが動いていないと読み取りができません。これはPCの設定の問題です。
【対処法】
スタートメニューの検索窓で「サービス」と入力し、「Smart Card」という項目を探します。
「実行中」になっていない場合は、右クリックして「開始」を選択しましょう。
チェック10:他のICカードリーダーとケンカしていませんか?
仕事などで「ETCセットアップ用の機器」など、複数のICカードリーダーをPCに接続している場合、アプリが「どれを使えばいいの?」と混乱して読み取りに失敗することがあります。
【対処法】
車検証閲覧アプリで使うリーダー以外は、すべてPCから抜いて、接続を一つだけにしてからアプリを起動し直してください。
4. エラーコードが出てしまった時の対処法(代表例)
読み取りに失敗すると、「コード:XXXXXX」といったエラーメッセージが表示されることがあります。
代表的なエラーとその原因を知っておくと安心です。
エラーコード例 | 状況と原因 | 対処法 |
E20002 | 読み取りエラーが繰り返される。 | 読み取り位置の再確認。他のICカードリーダーをPCから抜く。 |
E30006 | 「使用するICカードリーダーが設定されていません。」 | PC接続の場合、ICカードリーダーのドライバと接続を再確認する。 |
F30001 | 車検証の読み取りが途中で失敗する。 | 読み取り前にセキュリティコードを入力してから、ICタグをかざす手順を再確認する。 |
【対処のポイント】
エラーコードが表示されたら、アプリの画面内に表示される「お困りの方はこちら」のリンクをタップ(クリック)してみてください。
国土交通省の公式サイトで、そのコードに対する詳しい解決方法が案内されていることが多いです。
5. すべて試してもダメな時の「最終手段」
上記で紹介した対処法をすべて試してもアプリが起動しなかったり、読み取れなかったりする場合は、以下の2点を試してください。
最終手段1:アプリを「再インストール」してみる
アプリのダウンロードやアップデートの際にデータが一部破損し、それが原因で起動できなくなっている可能性があります。
【対処法】
- スマホ/PCから「車検証閲覧アプリ」を完全にアンインストール(削除)する。
- App Store、Google Play、またはMicrosoft Storeから最新版を改めてダウンロードし直す。
最終手段2:公式サイトで「お知らせ」を確認する
ごくまれに、アプリのシステム自体に大規模な不具合が発生していることがあります。
これは私たちユーザー側で解決できる問題ではありません。
【対処法】
国土交通省の「電子車検証特設サイト」へアクセスし、「お知らせ」や「ニュース」の欄を確認してください。
システム障害が発生している場合は、復旧予定時刻などが案内されています。
6. まとめ:焦らず一つずつチェックを!
「車検証閲覧アプリが起動しない」というトラブルは、電子化に伴う新しい問題ですが、その原因のほとんどは「設定ミス」か「読み取りの不慣れ」によるものです。
特にスマホでの読み取りは、「NFC機能のON」と「ICタグへの正確な密着」の2点が成功のカギです。
一つずつ確認すれば必ず解決できますので、焦らずこの記事のチェックリストを参考に、快適な電子車検証ライフを送りましょう!
もし解決できない場合は、購入されたディーラーや整備工場に相談するか、国土交通省のヘルプデスクに問い合わせてみることをおすすめします。
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